過去の事例

過去の事例

再婚事例

中国人女性のSさんは、「日本人の配偶者等」の在留資格で愛知県に来ました。しかし、様々な事情から夫婦ケンカが絶えず、Sさんは何度か家出をしたことがありました。
その際、Sさんは知り合いを頼り大阪へ行っていました。
そしてSさんは大阪である日本人男性Tさんと知り合い、恋に落ちました。
その後、Sさんはだんなさんと離婚し、Tさんと再婚しました。

Sさんは元々「日本人の配偶者等」の在留資格でしたので、この場合はSさんの在留期限が切れる前に「在留期間更新」の申請をすることになります。
そしてこの更新申請の際には、再婚相手であるTさんとの「結婚に至る経緯」を詳細に説明した書面を提出しなければなりません。

今回のSさんTさんの事例の場合は特に難しいパターンでした。
つまり、「Sさんは愛知在住、Tさんな大阪在住なのに、どうやって知り合い、どうやって交際に至り、そしてどうやって結婚に至ったのか」ということを、第三者からみても納得いけるように説明しなければならなかったからです。

案の定、入国管理局は「どうしてSさんが大阪にいたのか?」「大阪で何をしていたのか?」「大阪でいるときどこに住んでいたか?」等々質問をしてきました。

さらに入国管理局は、「Sさんが離婚に至った原因」についても詳細に説明を求めてきました。その狙いは、前の結婚が偽装結婚などではなく、実態の伴った結婚であったのか否かを調べたいということだと思われます。

当事務所でお二人からこれまでの事情を詳しく聞き取りさせていただき、詳細な「婚姻にいたる経緯書」を作成し、入管へ提出しました。
そして無事にSさんは入管当局から許可をいただくことができました。

万が一この申請が認められなければ、Sさんは中国へ帰らないとけないところでしたので、お二人はとても喜んでくださいました。

このように、すでに「日本人の配偶者等」の在留資格の人が離婚した後もう一度日本人と再婚した場合などは、「前婚が実態の伴った真実の結婚であったこと」「真実の結婚が、離婚に至った原因」「再婚した相手との婚姻に至った経緯」を詳細に説明する必要があります。

 

国際結婚→在留特別許可→退去強制命令取消訴訟・再審情願

【台湾人男性のAさんと中国人女性のBさんの事例】
 Aさんは台湾出身で日本の永住権を取得して日本に在住している男性です。そしてBさんは中国出身女性で、様々な事情からオーバーステイの状態で日本に滞在していました。
 このAさんとBさんが知り合い、交際するに至り、そして内縁の夫婦として暮らし始めました。しかし、Bさんがオーバーステイだったため、正式な法律上の婚姻届は出さずにずっと暮らしていました。
 しかし、ある時Aさんの突然の病気を機に二人は正式に婚姻届を提出したうえで、入国管理局へ出頭して、在留特別許可を願い出ようと決心しました。そうして当事務所に相談に来られました。
 相談を受けた当初、この案件はとても難しいと感じました。しかし、AさんBさんの真剣な姿にこちらも心を固め、依頼を受けることにしました。そしてまずは婚姻手続きをとることから始めました。
 
「在留特別許可と結婚手続」のページにも記載してありますが、オーバーステイの方でも婚姻届を出すことはできます。そして無事に婚姻手続も完了した後、BさんはAさんに伴われて入国管理局へ出頭し、自らオーバーステイである旨、及び永住者であるAさんと結婚したので在留特別許可を求めたい旨を申告したのでした。
 その後在留特別許可の審査は1年半にも及び、結局在留特別許可は認められず、Bさんは中国へ退去強制される決定を受けたのでした。
 その決定に納得できなかったAさんBさんは、当事務所と相談の上、裁判所に訴え出ることを決意しました。そして当事務所から「進取法律事務所」を紹介し、同事務所の小林弁護士、河合弁護士とともに入管当局が出したBさんへの退去強制命令の取消を求めて大阪地方裁判所に提訴したのでした。(裁判所への提訴とともに、入管当局に対して、Bさんへの退去強制命令を再考してもらうように「再審情願」という手続も行いました)。
 国相手の訴訟ですので、困難なことは最初から予想されていました。しかし、小林弁護士、河合弁護士もAさんBさんの真剣な態度に突き動かされ、必死で闘ってくれました。しかし、やはり国相手の裁判は壁が厚く、地裁での1審は敗訴となりました。
 AさんBさんは高裁への控訴を決意しました。小林弁護士、河合弁護士も、再び全力で国を相手に闘ってくれました。しかし、こちらサイドとしても決定的な武器が見つからないため、戦況はどちらに有利に動くか全く判断できないまま結審を迎え、とうとう判決の日を迎えました。そして裁判長の口から読み上げられた判決は、1審の判断を取り消すという、Bさんの完全勝利のものだったのでした。その後、国は最高裁への上告を諦め、Bさんの勝訴が確定したのでした。もちろんその後、入管当局(法務大臣)はBさんへの在留特別許可を認め、Bさんは晴れて「永住者の配偶者等」のビザをもらうことができました。